海外赴任をする場合、慣れない土地での新生活のことや引越しなど、考えることがたくさんあって大変ですよね。
やる事が多すぎて何からやればいいのか、分からなくなってしまう事もあると思います。
子連れ海外赴任の場合、重要になってくるのが渡航後の教育機関の確保&医療面での安全確保です。
これをクリアするために、子連れ海外赴任するなら英文予防接種証明書は欠かせません。
なぜなら渡航先で学校・幼稚園に入る時にほとんどの場合提出する必要で、これがないと予防接種受け直しや入学・入園手続きができない場合があるからです。
この記事では、
- 英文予防接種証明書が必須な理由
- 日本語の母子手帳では代用できない理由
- 英文予防接種証明書を入手する方法
についてご紹介します。
英文予防接種証明書が必要な理由
冒頭でもご紹介した通り、英文予防接種証明書は幼稚園や保育園、学校などの入園・入学の際に必要です。
母子手帳があればそれで大丈夫なんじゃない?
予防接種欄には、予防接種の英語名も書いてあるし!
と思う方もいるかもしれませんが、残念ながら日本語の母子手帳は、ほとんどの場合そのままでは学校に受理されません。
(※中には日本語母子手帳だけでもOKという学校もあるようです。)
実は母子手帳という制度自体が日本発祥の珍しい制度で、他の国では母子手帳のようなシステムがある国自体が少ないんです。
そのため、英訳の母子手帳であってもそれを見て「?」という感覚みたいです。
また日本では日付の書き方が諸外国と異なります。
日本では【年、月、日】の順で書かれますが、多くの場合は【日、月、年】の順で表記されます。
しかも、たまに和暦が使われていたりと、医療期間によって表記の方法が違います。
そのため、日本版の母子手帳を見せてもいつ接種したのかが分かりにくいんです。
子連れ海外赴任の際、例え渡航時お子さんが赤ちゃんだとしても、その時点までの予防接種証明書を出してもらうことを強くおすすめします!
駐在期間が延長になったり、横異動になったりする可能性って十分あります。なので海外で学校に通う可能性が少しでもある場合には念のため用意しておきましょう。
英文予防接種証明書の発行機関
英文予防接種証明書の発行は下記の機関に依頼することができます。
- 駐在員が所属する会社付属のクリニック
- トラベルクリニック
- かかりつけの小児科
- 航空会社の赴任パック
- 各自治体の受付窓口
この中で私のおすすめは会社のクリニックか、トラベルクリニックです。
その理由は何といっても対応に慣れているから。
英文予防接種証明書が必要な最大の理由は学校に提出するためですが、学校に提出する予防接種証明書には基本的にM.D.(メディカルドクター)のサインが必要です。
発行窓口によっては、M.D.のサインを入れてもらえないこともあるので十分ご注意ください。
それでは、それぞれの特徴について少しご説明します。
駐在員が所属する会社付属のクリニック
メリット 柔軟な対応・費用が安いor無料・発行に慣れている
デメリット 会社によってそもそもクリニックがない場所もある
会社付属のクリニックは会社によってある所とない所があるかと思いますが、正直ここで頼むのが一番安心だと思います。
会社の業務の一環として対応してくれるので無料のパターンが多く、依頼から発行までは1週間程度、郵送での対応が多いです。
私も実際ここに依頼をしました。
2回目の駐在時、渡航1ヶ月前に最後の予防接種を終える予定だったため、その予防接種記録を入れるためにはぎりぎりのスケジュール・・・。
それでも電話にて最後の予防接種を打ち終えてから、証明書を発行してほしい旨を伝えて対応してもらえたので助かりました♪
トラベルクリニック
メリット 対応に慣れている・今後の予防接種の相談も合わせて行える
デメリット 混んでいる・比較的費用がかかる・家からの距離が遠い場合がある
トラベルクリニックとは、海外駐在や海外留学などに必要な予防接種・健康診断を請け負っているクリニックのことです。
普通のクリニックに比べると数が少ないため、家から少し離れた場所に行かなければならないパターンが多いです。
また費用に関しても比較的高額で、他院での予防接種記録を含めた証明書を発行する場合には、5,000~15,000円程度かかります。(値段の設定は各クリニック次第なのでお問い合わせください。)
値段は高いとはいえ、渡航先があまりメジャーな国じゃない場合には受診時に追加接種が必要な予防接種の相談や、今後の予防接種スケジュールの相談ができるなど、トラベルクリニックに行くことのメリットは十分にあります!
私自身、渡航前の狂犬病の予防接種や一時帰国時の健康診断などで利用しています♪
今回の予防接種証明書の話に限らずは、渡航前に一度はトラベルクリニックに相談に行くことをおすすめします!
かかりつけの小児科
メリット 家から近い・親子ともに知っている医師が対応してくれる
デメリット 英文の予防接種証明書に対応していない場合もある・慣れていない
かかりつけの小児科に依頼する場合、通い慣れているため安心感がある点と家から近いというメリットもあります。
けれど私の経験上、あまり海外渡航への対応に慣れていない医師がほとんど!
英語の文書作成自体を受け付けていないクリニックもあるので、早めの確認が必要です。
私自身も最初かかりつけ医に頼もうとしたのですが断られてしまいました。。。
また、日本では看護師をしていたので知り合い(元職場)の医師に頼むこともできたのですが、あまり慣れていない様子だったので安心をとって慣れている機関に依頼することにしました!
航空会社の赴任パック
メリット 自己負担なしで受けられる・証明書発行に慣れている
デメリット 手続きが少し分かりにくい・申し込んでから時間がかかる
駐在に出る場合、JALやANAなどの赴任パックというサービスを利用できることが多いです。(JAL赴任パックのリンクはこちら、ANA赴任パックのリンクはこちら)
赴任パックのサービス内には空港へのリムジン送迎、渡航日前日のホテル宿泊、空港へのスーツケース宅配などがあります。
その赴任パックの中に母子手帳の英訳や英文予防接種証明書の発行もあるんです。
このサービスは航空チケット発行後でなければ利用できない&申込後発行までに3週間程度時間がかかるため、余裕を持って利用する必要があります。
私は赴任パックは他のこと(空港への送迎&荷物の宅配)に利用したかったのと、ギリギリのスケジュールで予防接種を受けていたのでこれにはしませんでした。
けれど、利用している人も多いので安心感はあります♪
お子さんがすでに小学生くらいで、直近で受ける予防接種がない場合にはこちらの利用もおすすめです!
各自治体の窓口
メリット 費用が安い・近所の自治体窓口にて申請可能
デメリット 自治体によってはこのサービスがない・医師のサインが入っていないケースもある
先ほども書いた通り、学校に提出する英文予防接種証明書には基本的にM.D.(メディカルドクター)のサインが不可欠です。
けれど、自治体の窓口などで発行してもらう英文予防接種証明書にはそのサインがない場合があるので注意が必要!
またこのサービス自体がある自治体とない自治体に分かれるので、最寄りの自治体のホームページにてサービス内容をご確認ください。
実際の英文予防接種証明書の利用場面について
ここまで熱く英文予防接種証明書の必要性についてお伝えしてきましたが、予防接種証明書が必須なのは基本的に入学・入園手続きの時のみです。
その他に必要になるとすれば、追加もしくは新しい予防接種を受ける時。
けれど私の経験上では、病院の医師は日本語版の母子手帳を持っていき、現在どの程度予防接種が完了しているか伝えればそれでOKでした。
子連れ海外赴任が決まったら絶対に英文予防接種証明書は用意しよう
子連れ海外赴任の際に必要となる英文予防接種証明書。
必要な理由と、取得できる場所、実際に利用する場面についてご紹介しました。
英文予防接種署名所は学校の入学手続きの際に必要な場合が多く、渡航後に予防接種を受ける時にも利用可能です。
「持って行ったけど使わなかった・・」という人もいるようですが、私個人の考えでは渡航後必要だと判明しても簡単には日本にも取れないので、安心を買うと思って用意しておいた方が精神衛生上いいのではないかと思います。
日本と海外だと予防接種のスケジュールが違うなんてこともあるので、混乱を防ぐために予防接種証明書・日本語母子手帳・英語版母子手帳があれば安心です。
渡航前の忙しさは思い出しただけでも、もう体験したくないと震えるほどキツかった・・・
なのでこの記事が海外赴任準備の方にとって少しでもお役に立てれば幸いです。
海外育児をする方々が、少しでも安心して過ごせますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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