こんにちは!駐在妻のチカです。2018年夏からブルガリアでの生活を始めて丸1年が経ちました。
駐在や移住などで海外で暮らす日本人は年々増えてきています。特に子供が小さいうちに海外経験を積みたいと考える親御さんも多いです。
けれど今まで日本語で暮らしていた子供が、いきなり英語の環境に入るのはかなりのストレス!
親としても子供が幼稚園で楽しく過ごせているかは気になるところですよね。
今回は私の実体験を交えて、子供が海外の幼稚園にスムーズに馴染むためのコツをご紹介します。
この記事を読んでほしい人
- 未就学児をいる駐在家族
- 未就学児がいる海外移住家族、または海外移住を考えている方
- 海外の幼稚園に興味がある方
我が家の海外や幼稚園歴について
我が家には日本の学年で言うと年長の息子と年少の娘がいて、比較的スムーズに英語幼稚園にも馴染むことができました。
まずは英語の幼稚園に通う前の英語経験や母子分離の状況について少し紹介させていただきます!
<息子について>
【英語経験】
*生後8か月〜1歳5か月までトルコで過ごす。(非英語圏だけどたまに英語に触れる環境)
*1歳:トルコにいたためインターナショナルスクールの幼児サークルに通う。週1、約4か月。
*2歳:こどもちゃれんじEnglish開始。
【母子分離事情】
*2歳:週1回の幼児教室に通う。10時〜13時完全母子分離。
週1回ベビーシッターさんと過ごす。9時〜13時。
*3歳:幼稚園入園。
*4歳:年中1学期まで日本の幼稚園に通い、8月からインターナショナルスクールのPre-k(年少クラス)に入園。
母子分離も兼ねて英会話も検討した時期もありました!
けれど、当時英語の吸収が日本語よりも早かった息子。通っていた日本語の幼児教室の先生から「まずは日本語から頑張りましょう」とアドバイスを受け、行かないことを決めました。
<娘について>
【英語経験事情】
*生まれた時から日本在住。
*1歳:上の子のしまじろうEnglishのDVDを一緒に見る。
【母子分離事情】
*0歳5か月:週1回ベビーシッターさんと過ごす。9時〜13時。
*1歳:保育園入園。
*2歳:夏休み前まで保育園。ブルガリア渡航後は幼稚園には通わず、私と常時一緒に過ごす。
*3歳:現地の英語幼稚園入園。最初1か月は週3日、午前中だけ。その後週3日、お昼寝後お迎え。
第2子ということもあり、息子に比べてやっていることが少ない!!文字にしてみると何だか申し訳ないレベルです・・・。
とにかく二人ともこれといってがっつり英語経験はないまま、英語幼稚園に入園することになりました!
海外の幼稚園の種類
海外在住日本人でお子さんが小さい場合、学校の選択肢は4つあります。
- 日本人学校
- 現地校(現地語)
- 現地の英語幼稚園
- インターナショナルスクール
日本人学校は日本人が多い地域にはありますが、全ての地域を網羅しているわけではありません。また日本人小学校はあっても幼稚園はないという地域も多いです。
現地校の幼稚園に現地の子に混じって通うお子さんもいます。けれど、非英語圏の地域では現地語の幼稚園に通う日本人はあまり多くありません。
子供も親も先生方とコミュニケーションを取れないのは、なかなかしんどい!
そこで必然的に現地の英語幼稚園やインターナショナルスクールにお子さんを通わせるケースが増えます。
ちなみにここでいう現地の英語幼稚園と、インターナショナルスクールの違いは小学校などの付属か否かという点で区別しています。
私の体感としては、現地の英語幼稚園には基本的には現地在住の富裕層の子供が通っていて、インターナショナルスクールにはさまざまな国籍の子供がいるという印象です。
海外の幼稚園に通う時のポイント
前置きが長くなりましたが、ここからが本番です!
実際に我が家が行った英語の幼稚園に通う際のサポートについてをまとめます。
1.入園前の準備は「やりすぎない」がポイント!
元々英語のベースが出来ているお子さんなら問題ないかと思いますが、我が家の子供たちは英語がほぼわからない所からのスタートでした。
入園前、本人たちが困らないようにするために日本の幼稚園・保育園の先生に確認したことがあります。それは、普段どんな時にどんな内容で子供たちが先生に話しかけるか。
英語でのコミュニケーションが難しいとしても、園生活の中で子供が先生に必要な要求を伝えられないと困るからです。
その結果先生方からは
- 喉が渇いた
- トイレに行きたい
- 痛い(転んだ時など)
- おもちゃ使いたい
との返答がありました。
これを元に、それぞれの時に英語でどう伝えればいいのかを説明しました。
●喉が渇いた
→I’m thirsty.Water please. (water)
●トイレに行きたい
→I want to go to the bathroom.(toilet, pee)
●痛い
→I feel pain. /It hurts here.(pain)
●おもちゃ使いたい
→Can I use it? / I want to play with it. (Can I use?)
※()内の語は、こどもに口頭で「この時はこう言うんだよ」と説明したものです。
息子の場合はひらがな・カタカナが読めたので、これらの日本語と英語を書いた小さなメモ帳を作りました。
それをバッグに入れておいて、どうしても伝えたいけど伝わらない時は、そのメモ帳を指差すように説明しました。
より小さいお子さんや、イラストが得意な親御さんの場合はイラスト+英語のメモ帳もおすすめです。
一気にたくさんのことを伝えても、子供も混乱します。
まずは必要最低限!それさえ出来ればOKとしました♪
2.先生とのコミュニケーションはとにかく密に
どのタイプの幼稚園に行くにしても、必ずオリエンテーションや担任の先生と会う機会はあります。
まずは、子供の英語力について確認されるので、迷わずありのままを伝えましょう。
また日本語であればどの程度理解ができるのか、日常生活はどの程度自立しているのかも伝えておくことが必要です。
先生にとっても【言葉がわからないから出来ない】なのか、【そもそも自分でやるのが難しい】のか、判断するのは大変です。しっかりお子さんの状況は伝えてください♪
次に先生との通常の連絡方法の確認です。
海外の学校の場合は先生が個人のメールアドレスを保有しているケースが多いです。ただし、保育時間中にそのアドレスをチェックすることはあまりありません。
日中の連絡先は園の代表の先生なのか、すぐに伝えたいことがある場合はどこに電話orSMSを送ればいいのか確認しましょう。
我が家は息子の学校の場合は保育時間は学校の代表番号に、娘の場合は担任の先生に直接連絡するよう言われました。
園によっても違うのでそこはしっかり確認を!
次に私自身の英語のレベルも伝え、時間がある場合にはSMSやメールで、そうでない場合には電話で連絡がほしいことも伝えました。
恥ずかしながら私自身、英語が得意なわけではありません。。。
なので電話での会話はハードルが高い!言いたいことがうまく伝えられないケースが多いことを最初に伝えておきました。
最後に些細なことでも何か子供に変化があった場合や、言語面で何かサポートが必要な場合にはすぐに連絡をしてほしいと伝えていました。
先生も親の就労状況やどの程度のことで連絡をしていいものかは分かりません。なので、こちらから先に連絡がほしい件、英語だけの環境は初めてなので親子ともに緊張している旨を伝えました。
息子はすでに自分の身の回りのことは大体できたので怪我した時以外は連絡がありませんでした。
娘の場合は最初の1ヶ月で泣き止まない時などには先生から電話をもらいました。
〜エピソード〜
息子が幼稚園に通い始めて1ヶ月ほどした時、落ち込んで帰宅したことがありました。
「A君が追いかけてきてね・・・いじわるするの・・・。」
本当に意地悪されているのか・それとも言葉が分からないからただの遊びを意地悪されていると感じているのか?
状況を聞いてもはっきり分からないため、担任の先生にメールをしました。
息子がA君に追いかけられて意地悪されると言っています。私はA君が意地悪を本当にしているのかは分かりませんが、言葉が分からず息子が遊び方が分からない部分があるのかもしれません。少し注意して見ていただければ幸いです。
すぐに先生からはOKと返事があり、翌日またメールをもらいました。
どうやら追いかけっこが子供達の間で流行っているようです。その遊びの一環だと思いますが今後も見ていきますね。
息子にも先生からそういったメールを受け取ったこと、本当に嫌な時には「NO! Stop it!!」など意思表示をする方法を伝えると、それ以降は仲良く遊べたようでした。
〜この経験からの考察〜
言葉によるミスコミュニケーションは仕方がないこと。
けれど、先生とのコミュニケーションを密にしたことで、
・悩んだ時にも相談すれば親や先生が対応してくれる、という安心感を息子が感じることができた点
・次回以降そうなった場合にどう言えばよいのか学べた点
がよかったと思っています。
経験を重ねて、自分で解決する術を身につけていくことも大切ですよね。
ただまだ小さい内や渡航後間もなくて言葉の壁がある場合、親が仲介することも必要だと私は思っています。
先生とのコミュニケーションのポイント
- 子供の状況を正確に伝える(英語の理解度、日本語の理解度、生活の自立度)
- 保育時間中の連絡先、園への伝達事項の連絡先について確認
- 親自身の英語のレベルも伝える(電話OKか、メールの方がよいのか、等)
- 英語ばかりの環境には慣れておらず心配していると伝える
3.一緒にいる時はとにかく子供を甘えさせて
私は息子がインターナショナルスクールに入園してすぐに担任の先生に家での英語学習について質問しました。
入園してみたら1クラス11人の子供がいて、息子以外は一応英語話せる状態!息子だけが言葉の面で遅れを取っていると感じて焦りました・・・。
すると
家では日本語で大丈夫。
とにかくのびのびさせてあげて、子供は十分園で頑張ってますから。
そして息子さんはとてもconfident(自信にあふれている)から大丈夫。心配いりません!
との返答をいただきました。
園生活がスタートすると、子供は1日のほとんどの時間を園で過ごすことになります。
慣れない環境、言いたいことを思うように伝えられない言葉の壁。
その上自宅でも英語学習をするとなると、疲れきってしまいます。
先生のアドバイスを受け、自宅では無理に英語を使わない生活を1年間続けました。
無理に英語を使わないと言っても全く英語に触れないわけではありません。それについては後ほど詳しく解説します。
ここで一番伝えたいことは子供の自己肯定感を高めて、愛されている実感をもたせて欲しいということです。
海外で生活をして文化の違いを感じたポイントのひとつとして、親が子供を褒める姿をよく見る点が挙げられます。
日本人の感覚としては、子供を褒められた時につい謙遜して少し我が子を下げてしまったり、日常の中でもしつけの一環として厳しく接してしまうことが多かったり。
けれど平日学校で頑張っている子供の頑張りを認めて、思いっきり可愛がって褒めて甘やかしてほしいです。
【家=安心できる場所、親=絶対的な自分の味方】
この感覚を持っている子供は外でも自信を持って自分らしくいられるそうです!
4.家での英語学習は遊びの中に取り入れて
無理に英語を使わない、というだけで全く家で英語を使わないわけではありません。
我が家で行った英語学習を時期別にまとめるとこんな感じです。
- 1ヶ月目:「トイレ・喉が渇いた」などのフレーズを英語で教える、家でも実践
- 2~3ヶ月目:子供に聞かれたフレーズを英語にする(例:遊ぼうは英語で何?など)、絵本読み聞かせ ※子供達はこの頃から先生に言われてる事を大体理解し始める
- 4~5ヶ月目:子供達が学校で覚えた英単語・フレーズ・歌を確認、自宅での声かけでも英語を使用、絵本読み聞かせ
- 6ヶ月目以降:英語の子供番組視聴、絵本読み聞かせ、英語でのごっこ遊び
最初の3ヶ月目頃までは英語で少し話しかけても
ママは日本人でしょ!おうちでは日本語で話してよ!
と言われて、英語での語りかけを拒否。この時は潔く引き下がりました。
その後しばらくすると、徐々に子供達の方から「●●って英語で何て言うの?」「***っていうのはなんていう意味?」など質問がある時には適宜それに答えたり、子供達が幼稚園で覚えた英語について自分から話すようになってきました。
英語に対する拒否感が少なくなってきた頃を見計らって、4~5ヶ月目頃からは「手を洗って」「着替えて」などの声かけを英語で行うようにしました。
また絵本はもともと好きだったので、幼稚園から毎週借りてくる英語の絵本を毎日1回以上読むようにしました。
特に絵本は1文ごとに英語で読む→日本語に訳す、という形で読み聞かせたので英語と日本語の対応がだんだん分かってきたようです!
入園から半年ほど経つと子供達同士で遊ぶ時は自然と英語で遊んだり英語のテレビを楽しむようになりました。
本人が必要だと感じて英語を学んだり覚えていくことで、より定着しやすくなります。
学校の様子を話したり会話をしていく中で英語は徐々に出てくるので、焦らず子供のペースで英語学習を進めていけたらいいなと思います。
入園して3ヶ月ぐらいすると先生が言っていることや日々のルーティーンが大体分かってくるようです!
ただし言いたいことを英語で伝えるのはなかなか難しいようで、我が家も未だに勉強中です。
海外の幼稚園に1年間通ってみての感想
我が家の子供達は違う幼稚園に通っています。どちらも英語の幼稚園ですが、
*英語を使って生活をしていくのか(英語をツールとしている):インターナショナルスクール
*英語の使い方を教えてくれるのか(英語を学ぶことが目的である):現地の英語幼稚園
といった違いがあります。
子供の性格によって、どちらの園が合うかは違ってくるでしょう。
息子は多少言葉が通じなくても友達と遊びたい、オープンな性格。
一方娘は少しシャイで、言葉が分からないと固まってしまうタイプだったので、それぞれの園にたまたま性格が合っていたなと感じました。
ここでご紹介したのは私の1年の経験によるものです。
きっと国によって、お子さんの性格によって、各ご家庭の状況によって違いはあると思います。
ただ共通して言えるのは、言葉の壁を乗り越えながら母子分離を進めるのは小さなお子さんにとっても大きなチャレンジだということ。
また、英語がもともと得意な親御さんにとっては簡単なことでも苦手な親にとっては日々が苦難の連続です。
けれど海外の幼稚園に通うことで親子ともに日本では得難い経験をできるでしょう。
その経験が少しでも良いものになるように、子供のことを第一に考えてサポートしたいという気持ちを先生に伝え、先生と親が協力して園生活・学校生活を支えていけたらいいなと感じています。
この記事が海外で生活する方のお役に立てれば嬉しいです。
以上!ブルガリア在住のチカでした。
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